朝、陽の光を浴びて

あなたの朝に、彩りを添えるような。そんなお手紙を書くように。

Capriccio

きみが甘えたいとき

だいたいわたし 満月を見つめている

わたしが甘えたいとき

だいたいきみは 月夜に想いを馳せている

 

とても気まぐれなわたしたち

ひとりの星月夜 邪魔されたくはないの

でもね 月の霞む夜は そばにいてほしいな

 

ねえ きょうはとなりで寝てもいいかなあ

今宵の月はとても綺麗だけれど

少しはこっちも向いてほしいの

その背中 そっと 寄り添いたい

でも わたし わがままになりきれないや

 

月がさようならして

頬つつくきみ あとちょっとだけ待たせてよ

“いってきます” ドアを開けて

きみとわたしの それぞれの時計廻り出す

 

夕暮れの街できみを見た

となりにいるのは とても可愛らしい子ね

ぎゅっと握りしめた携帯 まだ鳴ってくれなくて

 

ねえ きょうはひとりで寝かせてほしいの

あしたの朝は寝坊してられないの

その手離して 月でも見てて

その温度 やっと 感じられた

でも わたし きょうは素直になれなくて

 

きみの前だから わたし

気まぐれにcapriccio 奏でてしまうの

気まぐれなきみだけど 聴いてくれるから

 

ねえ きょうはとなりで寝ていてもいいの

今宵の空はお月さま見えないね

あったかいきみの鼓動聞こえる

この音を ずっと 聴かせていて

ほら 見てよ お月さまの眠る世界

 

 

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高校生の時に書いた詩を引っ張り出して来て、整えてみました。